はじめに

自称高度に発達した文明を生きる人類のみなさんこんにちは.
食事には食器があると便利ですが,皆さんどう調達していますでしょうか?
製鉄は大変ですし銀も簡単には掘れないですし,簡単に調達したければやはり土器かなと思います.
というわけで器が欲しくなったので私も土器を作っていこうかと思います.

成形

皆さんは土器を作るための粘土は普段どう入手していますか?
やはり掘りますよね.
今回は幸いにも我が家は関東地方にありますし,1m程度掘れば関東ローム層にたどり着くはず!と信じて地面を掘ります.

やはり1m程度掘ると赤い(山吹色?)粘土質の地層にたどり着きました.
きっとこれが関東ローム層と信じます.
義務教育で関東ローム層を習ったのはこのときのためだったのだなと教育に感謝します.
穴を掘ると虫がいないかと鶏がよってきます.

ダマがあると乾燥させたときに割れやすくなる気がするので,水を加えてこねて金網で濾します.
先程までの赤色はどこへ行ったのかというくらい色が暗くなりますが,気にせずこねます.

粘土を入手したので,紐状にコネコネしながら器の形を作っていきます.
小学校の図工の授業の気持ちです.
今回はお試しなので小さめです.

乾燥

形を作り終えたら自然乾燥させます.
今回私は1ヶ月ほど外で乾燥させました.
梅雨の時期だったので,雨に濡れないよう屋根の下です.
あとは乾燥が進んで割れてしまわないことを毎日祈ります.

これが乾燥3週間目くらいの様子です.
予想通り割れているものもあります.
祈りは届かないものです.
こういうときは諦めが肝心です.

焼く

予定通り1ヶ月の乾燥が終わり,いよいよ焼いていきます.
気持ちは縄文土器です,野焼きです.
こちらも義務教育で習ったことですね,感謝です.
しかし,地面で焼いてしまうと火が広がりやすくて危ないのと,法律で禁止されている廃棄物の野焼きと勘違いされて怒られるのは嫌なので,一般的なご家庭にあるピザ窯を少し崩して土器を焼いていきます.
こちらが我が家のお手製ピザ窯です.

このピザ窯から天井の耐火レンガとピザを入れる溶岩盤を取り除き,燃料の燃焼室をむき出しにします.

ここならそこまで危なくないと信じて,木をもやし乾燥させた土器を火の中に埋めます.

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餌をくれるのかと勘違いして鶏がやってきます.

4時間ほど焼いた土器がこちら.
まんべんなく焼くため途中でひっくり返したり器の中に炭を落としたりもしました.
教科書で見る縄文土器っぽい色ですし,軽く叩くと高い音がしていい具合に焼けている気持ちになります.

乾燥の時点で割れてしまったものはこんな感じ.
サボテンのような水やりの頻度が少なくても良い植物を育てるのにちょうど良さそうです.

おわりに

義務教育を受けていれば簡単な土器くらいは作れますね.
中学のときに美術部に在籍していた人間とは思えないような雑な形状の土器たちですが,植物の育成や鶏の餌入れなど,なにかに使っていこうかと思います.
次はちゃんと高温を出せるように窯を作り弥生土器にチャレンジしたいものです.

ちなみに残り火で肉を焼きます.